ベントレーのエンブレム・ロゴは平面の「ウイングドB」と立体の「フライングB」があり、Bは創業者 ウォルター・オーウェン・ベントレーの頭文字に由来する。
1919年にベントレー・モーターズが設立された際に、創業者の友人のゴードン・クロスビーにより平面のエンブレム「ウイングドB」が考案された。このデザインはパフォーマンスの限界を広げるという哲学が表現されている。また、羽根の数が左右で異なる数で設定されているのは偽造防止目的である。一時期は10枚羽根の左右対称のデザインに変えられたが、1990年代にオリジナルのアシンメトリーの羽根が復活した。
立体の「フライングB」は1920年頃から採用されていたボンネットマスコットであるが、1970年頃に衝突時の歩行者保護の関係で廃止された。その後、2006年に完全に格納可能な機構を採用したことで法規制をクリアして復活した。
2019年には創立100周年を記念して新型「フライングスパー」に発光機構を備えた新デザインが採用された。この新デザインはベントレーのデザイナーコンペで優勝したHoe Young Hwangがフクロウを参考にしてデザインしたもの。フクロウは何もない時は静止した状態だが、例えば獲物を捕まえるときのように動き出すと驚くほどのパワーと俊敏さを発揮する。その特徴が新型フライングスパーと似ているためフクロウが参考として選ばれた。マスコットの羽根の広がりは穏やかな湖の上を滑空して獲物を追いかけるフクロウの航跡を表現している。
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